酵素ダイエットの効果については、いろいろな議論があります。
効果があるという人もいますし、効果なしという人もいます。
では本当のところはどうなのでしょうか。
酵素ダイエットが「効果なし」といわれる理由とは?
酵素ダイエットは「効果なし」といわれる理由として代表的なものは次の3つです。
- 酵素ドリンクは清涼飲料カテゴリーに分類されているので、法律に基づいて65℃以上の充填後の殺菌が行なわれているが、酵素は熱に弱いため65℃の熱によりすでに失われている。
- 酵素はたんぱく質の一種であるが、食べ物として摂取した場合、胃腸の中で胃酸などによって分解されアミノ酸の形で吸収されるので、酵素の意味をなさない。
- 人間の体内の酵素の量は決まっているので、体内の酵素は増やすことができない。
ではこの3点について考えてみましよう。
疑問1 熱処理により酵素は死滅するのか
最初は、酵素ドリンクの製造過程における熱処理により酵素が死滅しているので、酵素ドリンクを飲んでも意味がないという点です。
これについては、そもそも酵素が死滅しているという事実自体に誤認があります。
実は酵素ドリンク内に酵素が入っているという前提がまず違っているのです。
酵素ドリンクというのは本来、体内の酵素を増やすための材料であって、酵素ドリンクには酵素はそれほど入っていないのです。
酵素ドリンクの主な原料は、野菜や果物や海藻などのエキスと酵母菌や麹菌などですが、これらの原料は体内の酵素の材料となり酵素を増やすサポートする働きがあります。
結果的に体内の酵素が増えて、ダイエットや健康に効果をもたらすというわけです。
考え方としては酵素サポートドリンクと呼んだ方がしっくりきますが、酵素ドリンクという呼び方が定着していますので、こうした誤解が生じるのかもしれません。
疑問2 胃酸などで分解されるので酵素は吸収されない
この点についてても①の熱処理の話と同じことが言えます。
もともと酵素ドリンクには酵素はそれほど入っていませんが、含まれている酵素の材料がアミノ酸の形で吸収されることによって、体内での酵素の生成を助けることにつながります。
これは無視できないかなり重要な点です。
酵素をが胃酸によって分解されることを問題にしていますが、実は胃酸で分解されてアミノ酸になったほうがよいのです。
分解されてアミノ酸の形で吸収されることで、体内酵素の生成を助ける重要な材料となります。
疑問3 体内の酵素の量は上限が決まっている
これにも誤解があるようです。
確かに、潜在酵素(消化酵素と代謝酵素)の1日の生産量には限界があり、その上わたしたちが生きている間に作られる酵素の量は決まっているとされています。
しかしながら、わたしたちの体内に存在する酵素の量には特に上限はありません。
生野菜の摂取や酵素ドリンクによって体内の酵素を増やすことができると、潜在酵素の消費が抑えられて温存されることになります。
結果として消化や代謝がうまくいくということになるわけです。
酵素ダイエットは効果があるのになぜ疑われるのか?
以上のように、酵素ダイエットには懐疑的な意見もありますが、むしろ酵素に対する深い理解があまりされていないことによって誤解を招いているというのが原因ではないでしょうか。
実際、酵素にはまだまだ解明されていない部分が多く、謎に包まれているものもあります。
これらについては今後の研究を待つしかありませんが、すでに解明されている酵素の働きについてはしっかりと活用してゆく方が良いでしょう。
酵素ドリンクや酵素サプリメントは効果があるのか?
もちろん、すべての酵素ドリンクや酵素サプリメントがダイエットに効果があるとは断定できません。
しかし、本当に効果が無いものであればあっという間に世の中から消えて無くなっているはずです。
また、酵素ドリンクや酵素サプリメントにはたくさんの栄養成分が含まれており、摂取して害になるものは含まれていませんから、酵素云々を抜きにしても健康には役立つと考えることができます。
まずは実際に試してみることをおすすめします。
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