酵素学の観点からは、わたしたちの1日を排泄、消化、吸収の3つの時間に分けることができます。
わたしたちの身体には排泄、消化、吸収のそれぞれにおいて、1日のうちで最も適した時間があるという理論です。
排泄、消化、吸収のサイクルをそれに最適な時間帯に合わせた生活を送ることによって、新陳代謝機能は向上し、酵素の温存と健康につながるのです。
では、それぞれの時間を見ていきましょう。
排泄の時間
排泄の時間は、午前4時からお昼の12時(正午)ごろまでで、体内の不要になったものや老廃物を身体の外へ出すための時間です。
朝、目が覚めてすぐに尿意や便意をもよおす人はこのリズムがうまくいっているといえます。
さらに、寝ている間に汗をかくこともれっきとした排泄です。
寝汗はべたべたしてあまり気持ちの良いものではないかもしれませんが、排泄のメカニズムの一環ですから、むしろ良いことととらえることができます。
排泄の時間帯は、わたしたちの体に溜まっている毒素や老廃物を体外へと出すために、体内の酵素を使用している状態にあります。
朝ごはんをしっかり食べてしまうのは、このメカニズムを妨げてしまうのでよくありません。
朝ごはんを食べるなら、酵素が豊富に含まれている新鮮な果物や生野菜が最適です。
そもそも胃腸は、起きてから3時間程度経たないとしっかりと働きません。
排泄の時間にしっかり食べることは、酵素の無駄使いになってしまいますから、避けるようにしましょう。
消化の時間
消化の時間は、お昼の12時(正午)から午後8時ごろまでです。
この時間帯は、栄養補給の時間帯でもあります。
この時間帯にわたしたちの消化能力は最も高まりますので、食べたものの栄養素をしっかり消化することが可能になります。
朝ごはんをしっかり食べていた人が、朝食を生野菜や果物などの軽い食事に変えたとき、1日の中で最もお腹がすくのはお昼頃からです。
この時間帯になって胃腸の機能が目覚め、栄養を摂る準備ができたともいえるでしょう。
そして、この時間帯には消化酵素が活発に働いていますから、食事を摂るのにまさに最適の時間帯ということになります。
吸収の時間
吸収の時間は、午後8時から午前4時ごろまでで、上記の消化の時間に取った食事の栄養素が体内に吸収されていく時間帯です。
このとき、わたしたちの体内では新陳代謝が活発な状態となり、老廃物の排泄の準備や酵素の生産、細胞の再生などが行なわれてゆきます。
そうして次に来る排泄へとサイクルはつながってゆくのです。
この時間帯に体を休めてしっかり睡眠を取ると、代謝は活性化し免疫力も向上します。
しかし、いつも帰宅が遅くなり夕食がもはや夜食となる生活を送ったり、あるいは実際に夜食を取るのが習慣になっている場合がありますが、これは良くありません。
本来、この時間帯は吸収の時間帯であるのに、身体は消化を行なわなければならなくなってしまうので、消化酵素が活性化することで代謝酵素が働かなくなります。
結果として酵素はかなり無駄使いになりますので、夜食はなるべく避けるようにしましょう。
酵素栄養学から学ぶ まとめ
わたしたちの体は、このような排泄、消化、吸収のサイクルをずっと繰り返し続けています。
このことを考えると、それぞれの時間帯に応じて生活リズムを刻むことが、酵素学的に見て健康を保つ秘訣といえるのではないでしょうか。
規則正しい生活が健康につながるということは昔から言われていることですが、酵素学的にもこれは理にかなっているということになります。
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